人民は弱し、官吏は強し
今週のお題「読書感想文」
今回紹介する本は「人民は弱し、官吏は強し」著者:星新一だ。
ショート・ショートで有名な、星新一さんが父の姿を描いた小説である。
明治時代、米国留学から帰国した星一(ほし はじめ)は製薬会社を興す。
研究を重ねてモルヒネの精製に成功するなど事業は飛躍的に発展したが、官僚たちの期限を取らず、まっすぐに事業を進めてゆく姿勢は、保身第一の官僚たちの反感を買っってしまう。そして、官憲の執拗きわまる妨害をうけ、会社はしだいに窮地に追いこまれてしまう。それでも、星一が最後まで屈服することなく腐敗した官僚組織と闘い続ける姿を描いている。
官僚たちのいやらしさ、民間人を潰すこと等なんとも思っていないような扱いについては腹立たしい限りだ。どこまでが本当で、どこまでが作られたものなのかはわからないが、現在の官僚たちにも通じるものがあると思う。
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